【目の雑学】
みなさんは『深視力検査』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ざっくり言うと深視力というのは、遠近感や立体感を判断する能力のことを言います。一般的な視力検査では、あまり行われてない視力検査の種類です。
運転をするには特に大切な能力であり、この深視力が苦手な方は運転中に事故を起こしやすいと言われています。ですから運転が苦手な人は、遠近感や立体感に不具合があれば、それだけ運転が苦手ということになってしまいます。運転が苦手なその原因が、テクニックのせいだけとは限らないと言えるのかもしれません。
ちなみにいくつかの免許(大型、中型、牽引、二種)を取得、または更新するには、深視力測定器という専用の装置を使って、三桿(さんかん)試験という方法で必ず検査があります。この深視力の試験をクリアしなければ、これらの免許は貰えません。
スポーツに関しても深視力は重要で、バスケットボールのシュート、ゴルフのアプローチ、野球のフライキャッチ、剣道の間合いなど、挙げ始めるとキリが無いほど様々なスポーツにも大きく影響しています。
では何故、深視力が苦手な方とそうでない人がいるのか?そしてどういう人が苦手なのか?
その理由を今回はご紹介したいと思います。
まず遠近感や立体視についての基礎知識として、知っておいて頂きたいのが、どちらも片目では感じ取ることが出来ないということです。右目と左目、それぞれの映像のわずかな違いを脳が認識して、それを遠近感や立体感として脳が認識させているということを最初に覚えておいてください。
試しにマジックのキャップを片目をつぶって上手に蓋することが出来るかどうかを試してみるといいと思います。
私は1回で入れることが出来ませんでしたが、仮に出来たとしても、距離感が分かりづらいという事は分かって頂けると思います。
時々、免許更新で再検査になった方などは「自分は両目で見た時の視力はいいのに、なんで深視力が苦手なんだろう」とおっしゃる方がいます。
こういう方の特徴で多いのが、左右の視力差の大きい場合、そして斜視や斜位の場合です。
先ほど言った通り、右目と左目の映像の違いで遠近感や立体感を感じ取ることが出来るので、左右の視力差が極端に違う場合は、上手く深視力が上がらない場合があります。なので、眼鏡やコンタクトで両眼の見え方を矯正し、左右の見え方のバランスを取ってあげる事が大切です。
それでも、ダメならどうしたいい??
そして、斜視や斜位の場合、特に斜視の場合は片目の映像しか脳では認識していないので、もちろん遠近感や立体感を感じ取ることは難しいのですが、斜位の場合も眼位のズレによって両眼で見る機能が低下してしまうので、同じように遠近感や立体感を感じ取ることは難しくなっています。
斜位の場合は斜視とは違い、外見で両眼視が無いという事が分からないので、片目ずつの視力が共に良好な場合、何が原因で深視力が苦手なのかという事がなかなか発見しづらいです。
しかし、プリズムレンズというレンズを使用した眼鏡を掛けることによって、斜位の場合は眼位を矯正することが出来ますので、両目とも視力が良いのに深視力が苦手という方は、
眼鏡屋さんに行ってチェックしてみると、今まで分からなかった原因が見つかるかもしれませんね。
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